くしやきさんが好きをお届けするブログvol.11【TRAP】
―――震えるほどの衝動―――絶え間なき欲求―――魂の慟哭―――
肺を掌握する熱意と、声帯を震わす激情とを、吐き出すだけの器官と私は成り果てる。
こんなにかわいい子が女の子なはずがないッ!
というわけで今回読んだ【TRAP】は男の娘アイドルBL漫画です―――と、語り始める前にちょっとブログの構成について触れることにします。
というのもこれまでなんとなく思いつく限りでやってきたのですが、好きなものの魅力を伝えるにあたって私の行き当たりばったり力はあまりにも足りていないとそろそろ思い立ちました。
なので今回から、①概要 ②登場人物(とか)詳しく紹介するとこ ③見どころ という大まかに分けて三つの要素で構成していくことにします。
意思表示、だいじ。
というわけで。
①概要
改めて、今回読んだ【TRAP】は男の娘アイドルBL漫画です。
二重いち実 様によるWeb漫画で、ニコニコ静画さんで絶賛連載中になります。現時点(2022/06/08 06:42)で171話まで読むことができます。四の五の言わずに人類は全員ニコニコ静画のアカウントを取りましょうね。
今作ではタイトルと同じ『TRAP』という男の娘アイドルユニットを中心に話が展開していきます。
アイドルとして成り上がっていくぜ! という努力のストーリーというよりは、周囲の人たちとの人間関係が主軸な気がします。もちろんアイドルとして成長していくメンバーたちは可愛く格好よく美しく、応援したい気持ちでいっぱいになれること間違いなしですが。
ところでTRAPというのは、スラングで男の娘を意味する言葉です。
が、そもそもTRAP=罠という意味の単語なのでそこにはどこかネガティブな意味が感じられて、もしかすると気分を害する方もいるかもしれません。
先に謝っておくと、私にその共感性はないし、実際にどう思うかと思い馳せるほどの想像力もありません。ごめんね。
ただ私の印象としては、今作において彼らがネガティブに描かれているとは全く感じませんでした。
少なくとも彼らをトラップみたいに描くようなことはないです。
むしろ性別に関係なく、可愛いでも綺麗でもカッコいいでも、各々の好きを目いっぱい楽しむ彼らの姿はとても素敵だなぁとそう思いました。
超主観です。しかしここは感想を垂れ流す場なのでむしろそれが本意……ッ!
さておき。
先述した通り人間関係が主軸な気がする今作。
なにせBLと説明されるだけあって愛要素がマシマシ。
とはいえ恋愛的な関係性だけではなく、友情だったり憧れだったり、名前を付けるのが難しいなと思えるやつだったり、いろいろな愛の形があります。愛以外もあります。
メンバーそれぞれにそういった相手が(ともすれば数人)いて、関係が変わったり変わらなかったりしつつ、たまにはこじれたり絡まったりしながら物語は進んでいきます。あれが解決したと思ったらこっちでなんか起こってて、もちろん新しい人が入ってきたらさらにややこしく……人間関係って面白れぇよな……! 創作で読む分には……ッ!
そんな物語を描くうえで、やはり特別というか、今作の特徴は『男の娘』という属性でしょう。
創作における男の娘というキャラクターにも、造形は女性だけど生えてるタイプだとか、中性的から女性寄りなナチュラルタイプだとか、美形を活かして装いで魅せるタイプだとか、いろいろといます。
今作ではどちらかというと魅せタイプが多い気がする。
服装によって大きく印象を変えてくるのが素敵だし、それを要所要所で魅せてくれるのでたまりません。格好良くて可愛くて綺麗で美しいとか、人体の結末じゃねえかよ。
あなたにとっての男の娘の定義はいったん脇に置いてくださいね。キリがないので。
といったところで、そんな魅力的な彼らのことについて語っていきましょう。
②登場人物紹介
さて人物紹介ですが、やはりネタバレとかを避けていく以上すべての人物を挙げるのも難しい話です。
なのでとりあえずメンバーとマネージャー、あとは最序盤で登場するレギュラーの人達をちょびっとだけ紹介します。
本当はヤツとかあの子とかアイツとかあの方とか紹介したい人はもっとたくさんいるんですけど……さすがにVo.11.2とか行くわけにもいきませんし。っていうかそれやるならこれまでのヤツも第二回とかやりたいし。ここは涙を呑んでいきます。
まずはメンバーの最年少、ツインテにゃんこ『本田マヒロ』くん。
アイドルフォームのときはロングなツインテールを魅せてくれる彼ですが、普段はこうしたショートヘアらしいです。
もしかして:かわいい
高校生らしからぬほどあどけなさを持った純粋にめちゃくちゃいい子。
後述する同級生のいいんちょさんも、天然な彼には振り回されがちです。
ほかのメンバーと比べて特別が外から目立ちにくい彼は、自分だけ個人の仕事がないことに悩んだりしつつ、それでもグループがもっとみんなに知られるために自分から企画を持ち込んだり、めいっぱい努力をする姿が素敵です。
それを覗き見れるっていうんだから読者ってのはほんと、最高の席にいるファンですよね。
つづいては、クールなメガネっ子『津山けい』くん。
クールキャラが最初の人物紹介以降は二度とツラを見せないことでおなじみの彼は、それとないアホの子っぽさと適度なガサツさと少年魂を持った年少組のもうひとりです。
良くも悪くも単純なところがあって、こう、男の娘男の娘してない(?)。
だけど誰よりも自分カワイイッ! を前面に押し出すタイプで、なるほどたしかにこの子かわいいんですよ。そのあたりにも色々と理由があったりしますが、かわいいに貴賤はないのです。
そんな彼には家族想いな面があって、意外と家庭的だったりもします。
後述するしゃっちょさんも、彼のオカン力と圧倒的ポジティブの前にはなすすべなしです。もちろんそんな彼が落ち込んだりするときには……ね。ふふふ。
さてさてお次は、ふんわりおっとり『城野かえで』さん。
成人組のひとりである彼は、メンバーの中でもっとも強い。
強い。
ごらんのとおりです。
日ごろからわりとふんわりおっとりしていますが、どちらかというと一番大人だという印象。意外と世話焼きさんで、しかも人間関係に敏いところがあるので相応に苦労をしています。そういうところもなんだか大人。そうなるだけの過去があったりなかったり……
陰に日向にとじれったい恋愛を後押ししたりしつつ、無自覚に見せつけられるイチャラブにたまにイラっとしたりというまるで親友ポジみたいな彼ですが、一方でややこしいやつを引き寄せるタイプでもあります。
面食いで小悪魔で気が効いて、そのわりに自分への感情には疎いとかいう人物なのでそれは仕方のないことかもしれませんが。
そしてメンバーの最後に、リーダー『西島あつみ』さん。
普通にしてても高身長のイケメンなんだからそりゃあ着飾れば目も当てられねえよ。まぶしすぎて逆に。
という感じの人。
格好いいし、ビビるほど綺麗。そしてある時期からは妙なフェロモンも滲ませ始めて色気に溢れる……なんかこの人だけ漫画のジャンル違くない……?
という感じの人。
しかも作中での恋愛関係においても過去の恋愛においてもシリアス力が強すぎる。
そのくせ微妙に鈍感だし。
乙女ヂカラもすごく、嫉妬とときめきの分量が少女漫画のソレ。
この人単体で可愛いも格好いいも綺麗もこなしてるっていうんだからさすがはリーダーやで。いやもちろん、ほかのメンバーも可愛いし格好いいし綺麗なんだけど、なんかこの人は……別なの……分かって……
そんな彼らに欠かせないのが、マネージャーさん。
TRAPの所属する事務所のマネージャーである彼は、グループのために蔭に日向にと奔走する……だけでなく、メンバーたちと同じ今作の主役のひとりでもあります。
かえでさんとあつみさんを交えたこじれ三角形(?)が序盤のメインと言っても過言ではない。そもそもその三人で同居している時点で……ね。波乱しかないでしょう。
といっても、あまりドロドロして暗い気分になるような感じではありませんので、その辺りはご安心ください。
もちろんマネージャーとして奔走する彼の頑張りや、たまに空回って年少組にぽこすかされる姿はついつい笑って、応援したくなるものがあります。
たまぁに見せる頼れる大人を、もっと発揮できればいいんですけどねぇ……。
どちらかというとこの人、抜けてる側の人なので。
そして欠かせないといえば、アイドルものといえばファンの存在。
そして中でもマヒロくんの大ファンである、委員長『相原貴志』くん。
キラキラと輝くマヒロくんを、学友として友人としてファンとして応援する好人物。ガリ勉のマジメ君(運動もできる)といった感じで登場するわけですが、それだけでなく人間ができているという印象を受けます。
大人である、というわけではなく、思春期の少年としての未成熟も間違いなくあって、だけど自分や周りと誠実に向き合いながら成長していく姿は別の物語なら単体で主役張れるくらい。
マヒロくんと彼の関係はほんと、一生応援していきたい……むしろ推させろ。
そして、この人もこの人で大概です。
なにせ可愛いを伝えるのにためらいがない。
学校だろうがお外だろうが迷いなく目を見てかわいいと言えるタイプの天然。
しかも言いまくる。
そこに下心だとか世辞が全く感じられないのがヤバい。
ある意味マヒロくんと同じくらい純粋すぎる。
さて、そんな彼と対称的なくらいに拗れた大人で最後にします。
アイドルものにありがちな仕事くれる偉い人、大手化粧品会社の社長『東恭一』さん。
ファーストインプレッションからクソ野郎ムーブをキメるこの人。
顔からして俺様系で肉食系、そして実際にその通りな振る舞いが目立ちますが、ただ残念ながらこの人も枠としては「かわいい」です。特殊な例ではありますが。
そんな感じの人。
このほかにも、事務所に新しく所属するイケメン君やら、共演する子役やら、あるメンバーの元カレやら、秘書さんやら……いろいろな思惑と関係と勘違いとがまぜこぜになって、とても面白い物語が繰り広げられて行くのが今作です。
それらをすべて紹介したいけれど、ネタバレはあまりしないようにしたいのでここまでにして。
③見どころ
最後に今作の見どころを!
といっても、すでに結構語っている気がしますが……
あえて挙げるならば、今作がわりとガッツリBLモノという点ですね。
変に清らかでもないし、カップルによっては普通に同衾するし、こじれるしからまるし、でもまぶしいくらいの青春もあって、嘘だろっていうくらい大人の恋愛するし……色とりどりによりどりみどりな彼らの関係性は、誰に注目しても素敵です。
そしてそれらが同じ漫画の中にあるのに、どれもがみんな魅力的。
単推しもハコ推しも好き放題です。
どうしてこう、この人数を違和感なく全部書けるんだ……意味わかんねえよ……
と。
いったところで、おわり。
最後にもう一度URL貼っておきますね。ぺたり。
それにしても、やっぱりこうして分割してコレ! ってやると書きやすいですね。
おかげで文字数が……前のも書き直すか……?
ともあれ。
以上、私の大好きについてでした。
次の大好きでお会いしましょう。